被液災害に備えた化学防護服の重要性

■化学物質を取り扱う重化学工業の定修作業と被液災害対策

近年、毒性のある化学物質(硫酸、フッ化水素、塩酸、水酸化ナトリウムなど)を取り扱う現場において、労働者の危険や健康被害を防止する為の必要な措置を講ずる見直しが進んでおります。 労働安全衛生法第28条の2により「事業者は危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づき処置を講ずるよう努めなければならない。リスクアセスメントの努力・義務化が今後不可欠である」という考え方が広まっている為です。

このような流れを受け、重化学工業の定修作業においては、「被液災害」に備えた対策の重要性が増しており、着用する防護服に関して見直され始めています。

■被液災害の事例

代表的な被液災害の事例として、定修作業中バルブを緩めた際、配管に残っていた化学物質が残圧により飛散し人体に被液、化学薬品により配管が腐敗することによる漏洩で被液するといった事例が挙げられます。                 これらの事例は、「浸透」や「透過」といった現象のように目に見えないレベルで化学物質が生地を通過し、結果的に健康被害を起こす可能性があると考えられます。

※浸透:化学物質が、生地と生地の縫い目やファスナーといった小さな隙間から、液体や固体の非分子レベルで衣服を通過してしまうこと。                                                  ※透過:化学物質が、分子レベルで衣服を通過してしまうこと

また、粉体の化学物質が舞う環境での作業時に、作業者の汗と体に付着した粉体とが化学反応を起こし皮膚の炎症事故につながる事例もあります。

以上のいくつかの被液災害事例から毒性のある化学物質を取り扱う現場の定修作業においては、耐薬品性能を持たない通常の作業服やレインコートを着用するだけで、作業者から被液災害のリスクを低減するための策が検討されていると言うことは難しいのではないでしょうか。 それぞれの作業現場において、適切な防護服を着用することが不可欠であるためです。

■化学防護服(ケミカルスーツ)の必要性

以上のことから作業者を危険から守るためには、使用している化学物質の特性を認識し、適切な防護服を着用することが重要となります。当社が総代理店を務める米国Lakeland社「ChemMax(ケムマックス) series」は、これまでに数百種類以上の化学物質に対する「耐浸透性」や「耐透過性」の生地試験を実施しています。

その厳しい試験に基づき、耐薬品性能を備えた化学防護服(ケミカルスーツ)を耐薬品レベル別にラインナップして全世界に供給しております。

■適切な防護服の選択

米国Lakeland社「ChemMax(ケムマックス)series」における耐薬品性能に関しては、同社Webサイト「Chem Max® Chemical Search」からお調べすることが可能です。 下記サイトを是非ご活用ください。

各種データを参考に現場環境に応じた適切な化学防護服(ケミカルスーツ)製品をご提案させて頂いております。化学防護服製品詳細は下記をクリックしご確認ください。